〓〓d:精神的健康の実態

異性愛者を装うことによってストレスを感じている度合いを低位群、中位群、高位群と三分割して、精神的健康に関わる要因(抑鬱、特性不安、セルフ・エスティーム、孤独感、自己抑制型行動特性)との関連を解析しました。その結果、異性愛者的役割葛藤を強く感じている者ほど、抑鬱や不安、孤独感、自己抑制型行動特性は強く、セルフ・エスティームは低いことが明らかとなりました。
(図6、図7、図8、図9、図10)

また、年齢階級(年代:10歳幅)と精神的健康の関連を検証した結果、10代が最も精神的健康を悪化していることが明らかとなり、年齢があがるにつれて少しずつではありますが精神的健康を安定に保っていることが判りました。なお、孤独感において年齢間の差は認められませんでした。

また、異性愛者的役割葛藤は10代が最も低く、30代が最も高いことが明らかとなりました。
(図11、図12、図13)

さらに、心理臨床や心療内科などで使用されることがある特性不安尺度(STAI)と抑鬱尺度の得点分布をみると、強い不安傾向と判断される44点以上は全体の68.4%(652人)でした
(図14)。抑鬱尺度(SDS)、の分布は、抑鬱傾向と判断される40点以上および強い抑鬱傾向と判断される50点以上を合わせると全体の50.3%(474人)が抑鬱傾向でした。