Jeffrey

1993年からNYブロードウェイで大喝采を浴びているミュージカルの映画版。ミュージカル版では多数の賞ももらっているコメディでしかも感動出来るシロモノでもある。
 ジェフリー(Steven Weber)はゲイで今だにシングル。一夜限りのセックスの日々に飽き飽きで、「もうセックスなんてしないぞー!」と誓うのだが、セックス代りの汗ながしのた(?)にたまたま行ったジムで出会ったスティーブ(Michael Weiss)に人目惚れ。二人はその後なんとなくスレ違い、出会ったりして親交を深めていく。最終的には友人達の助けを借りたスティーブがジェフリーに告白してOKを取るのだが。「最初に言って置くけどおれはHIVポジティブなんだ。」「・・・ああ、そう・・・別に関係ないじゃん、今は90年代だぜい!」なんてジェフリーは言ったものの、この事が後々まで彼等の関係のバックグランドには流れていくのであった。
 全てニューヨークロケの映像はなかなかスタイリッシュでしかもワシントン・スクゥエアー、セントラル・パークなどの観光名所はちゃんと押さえている。その上、脇役俳優陣にも注目である。ジェフリーの親友役で「スタートレック」のキャプテン役で有名なPatrick Stewartが出ている。彼が全身ピンクのコスチュームをまとってオネエ歩きしている姿は必見である。その他にジェフリーが悩んだ挙句に相談を求めにいった信仰宗教の教祖役にシガニーウィーバーが扮している。ドラック・クイーンのような体系(?)にレズビアンのようなアクティブさはこの映画にはぴったりではないだろか?二人ともただの友情出演ではなく、ちゃんと台本を読んだ上で了承しているため、いいスパイスとして映画の中に溶け込んでいると思う。
 かなりの回想シーンやカメラに独り言にように語り掛けるシーンが多いことからおそらく舞台バージョンを忠実に映画化したように感じた。1993年だったらまだエイズもそんなに認識されていなかっただろうに。そんな中、コメディとして分かりやすくしている構成には関心である。どちらかというとHIVに関する具体的な知識の紹介というよりもメンタルな面に視点を置いているので感情移入も簡単である。これから十分有り得る話でもあるから見てもらえると嬉しいね。「もし君の恋人がエイズだったら、どうする?」映画を観た後で答えが変わる事は間違いないと思うよ。
1999/09/05